本を3冊購入
昨日本を3冊買った。
いずれも「こんな本が読みたいなあ」と思っていた矢先に出合えた本だったので、とてもうれしかった。
1)「経営の力学」(伊丹敬之・著)
伊丹さんの説くところは、私の中に非常にすんなり受け入れられるものがあり、これまでもエッセイや著書を好んで読んでいた。
これまでの著書の「経営を見る眼」、「よき経営者の姿」などは、「経営とはつまるところ何なのか」という私の問いに応えるところ大である。伊丹さん自身、「経営とは」ということを20年以上考えてきたそうだ。
今回の「経営の力学」は、「経営を見る眼」の姉妹編ということで、すぐに購入を決めた。経営を「力学」という観点で見るということは、おそらく「人の集団・組織をまとめあげていくうえでの法則性を見出す」ということなのではないかと思う。期待して読みたい。
2)「人口学への招待」(河野稠果・著)
「少子化」の声をよく聞くようになって以来、人口が社会に及ぼす影響について興味を持つようになった。
例えば、少し前に読んだ「大飢饉、室町社会を襲う!」(清水克行・著、吉川弘文館)という本で、中世の日本では女性は男性より1.5~2倍の数いたらしい、という推測がなされている。人口の正確なデータがない以上、あくまでも推測でしかないようだが、どうも目に見えて女性の方が男性より多かったようだ。
これを需要と供給の関係という観点で見ると、男尊女卑という日本のこれまでの風習が分かるような気がする。つまり、数の少ない男性に希少価値が出たと言えるのではなかろうか(もちろんこれは私の個人的な推測である)。
あるいは、日本人は規律好きと従来言われてきた。だが、日本の単位面積当たりの人口が、他の国や地域と比較して多いのであれば、規律が必要だったのではないかと思う。例えて言えば、ガラガラの電車内では大目に見られても、満員電車の中では許されない(=マナーが必要となる)というようなことではないかと思う。コメの人口扶養率(という言葉はないかもしれないが)や、山がちな国土を考えると、あり得る話なのではないかと思っている(これもあくまでも個人的な推測である)。
上記ふたつの推測は推測として措くとして、要は、人の行動は知らないうちに外的要因に依拠しているのではないかと思うのである。外的要因のうちでも、人口という要因が占める割合は、けっして少なくないように思っていたのだが、なかなか適当な本がなかった。この本にはどこまで私の疑問に応えてくれるだろうか。期待したい。
3)「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」(佐野眞一・著)
佐野さんは今や数少ない硬骨のジャーナリストだと私は思っている(肩書はノンフィクション作家、らしい)。これまでもいくつかの著書を読み、豊富な取材と論理的な思考にいつも感心していた。
今回のテーマは沖縄である。しかも戦後史であり、「だれにも書かれたくなかった」ことである。あくまでも書名からの推測だが、タブーにひるむことなく沖縄の戦後史を庶民の目線で振り返ろうとしているのではないかと思う。それは、沖縄県民自身が語りたくないものも含めてであり、本土の人間の意識の外にあるものも含めてであろう。
沖縄、特に戦後史を振り返ることは、現在の日本を見ることにつながると思うし、佐野さんもその意識を強く持ってこの本を書いたのではないかと(勝手ながら)思う。全654ページというけっこうなボリュームのある本だ。ちゃんと腰を落ち着けて読みたい。
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